鳥のフンが白い理由
外にバイクを置いているような人だと、たまに鳥のフンの被害に遭っていることがあるのではないでしょうか。
個人的に最近落とされたことはないんですけど、こないだ友人としゃべっている時にふと「何で鳥だけフンが白いのか」と疑問が生まれました。
両生類や爬虫類のフンは見たことないんですけど、哺乳類はもちろん、進化論においてはずっと先祖にあたる魚類も、フンは茶色いものです。
調べてみたら両生類も爬虫類も茶色のようなので、脊椎動物の中で鳥類だけが白いフンをしているようです。
ということで調べてみました。
まず、白いのはフンではなく尿でした。
鳥類はフンと尿が混じったものを出しています。
その中の白い部分は尿で、糞尿が混じった中をよく見ると茶色い部分が混じっていて、そこが鳥のフンなんだそうです。
鳥の尿が白いのは、哺乳類などとは成分が違うからだそうです。
魚類はアミノ酸をアンモニアに分解し、両生類・哺乳類はアンモニアを尿素に分解し、鳥類・爬虫類はアンモニアを尿酸に分解しています。
魚類は尿を貯めこまずエラから水中に捨てて居ますが、アンモニアは体内に貯めこんでおくと毒性が高いため、両生類・哺乳類は毒性の少ない尿素に分解しているそうです。
鳥類は硬い殻から生まれるため雛として生まれるまで外に捨てずに残しておけ、尿素よりも水分が少なくて良い尿酸に分解しているそうです。
また、空を飛ぶことを考えると体内に水分を溜めておくと邪魔になるため、鳥類はあまり水を飲みません。
アンモニアを水溶性の尿素に変えてしまうと、体内の貴重な水分が奪われてしまうため、水に溶けない尿酸として排出することにしたという説もあるそうです。
要するに生存戦略としてアンモニアを「尿酸」に変える必要性があり、その尿酸が白いため、鳥のフンが白く見えるということです。
爬虫類も尿酸に分解するため、カメなどを飼っていると白い尿を見ることがあるそうです。
ちなみに、イギリスで「鳥は何色の車によくフンを落とすか」という実験が
行われ、結果として赤い車が落とされやすいことが分かったそうです。
フンを落とされた車のうち18%が赤、14%が青、11%が黒、7%が白、グレーまたはシルバーが3%、緑は1%未満だったそうです。
統計以上の根拠がないデータですが、車やバイクを買う際には赤よりも緑の方がいいかもしれませんね。