小さな昆虫が雨に潰されない理由
ハエや蚊などの小さな昆虫は、自分と同じぐらい・自分より大きな、雨粒が垂直落下してきても死にません。
人間は自分と同程度の量の水が落ちてきても死にませんけど、それは人間に対して水が一つの巨大な形を取っていないからです。
小さな昆虫の場合、雨粒は分裂せずに塊として直撃します。
なぜ潰されないのか。
二年前にアメリカのジョージア工科大学で行われた実験の結果、それが明らかになったそうです。
それまではハッキリと理由が分かっていなかったということですね。
実験結果によれば、蚊は自分より50倍も重い水滴に直撃しても、全身の緻密な体毛によって水をいなすそうです。
直撃したかに見えても、水滴は蚊の体毛と構造によって、すべり落ちていきます。
ちなみにこの時、蚊には100~300Gの衝撃がかかるそうですが、それでも死ぬことはありません。
人間に100Gの衝撃が直撃したら即死でしょう。
蚊を叩き落とすためには雨粒の10倍の圧力をかけると落とすことができるそうです。要するに1,000G~3,000Gですね。
衝撃をGで計算することがあまり無いようなので説明がままならないのですが、ざっくり言うと100Gというのは重力100倍ということです。
なので、50kgの人だとしたら5トンの衝撃ということです。
蚊を落とすには更に10倍ということですから、やっぱり昆虫は強いですね。